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GOLF & SKIN · COLUMN 05

「1枚がよいなら2枚はもっとよいはず」という考えは危険

毎経GOLF 2025.08・文 カン・ジョンハ

毎経GOLF 2025.08 表紙
毎経GOLF 2025.08

夏のラウンド後に鏡を見て、真っ赤にほてった顔に驚くことがあります。そんなとき、すぐに思い浮かぶ肌の応急ケアがシートマスクです。ソルレイム皮膚科のカン・ジョンハ院長が、シートマスクを正しく活用する夏の肌処方箋をお伝えします。

「1枚がよいなら2枚はもっとよいはず」という考えは危険

夏のラウンド後、額と頬が赤くほてり、肌が乾いてごわつき、メイクが浮いてひび割れているなら、肌は今、緊急事態です。こんなときに最も手軽に思い浮かぶ応急ケアの1つが「シートマスク」。ドラマの俳優が1日の終わりにマスクを顔に貼る場面は、すでにおなじみの光景です。

結論からいうと、シートマスクはラウンド後の鎮静と水分補給に有効な応急ケアの道具になり得ます。しかし、毎日無条件に、長く貼れば肌がよくなるわけではありません。使い方を正しく知ってこそ役立ち、そうでなければ害になることもあります。

シートマスクへの依存は、ときに逆効果

紫外線、汗、風で刺激を受けた肌に、シートマスクはすぐに冷却と水分補給をもたらせます。とくにツボクサ(CICA)、アラントイン、マデカッソシド、パンテノール、セラミドなどの鎮静・再生成分を含む保湿マスクは、ラウンド後30分以内に使うと、肌を落ち着かせるのに役立ちます。

マデカッソシドはツボクサ抽出物の主要成分で、皮膚の再生を促し、コラーゲン合成を助けるため、傷んだ肌の回復に優れています。パンテノール(プロビタミンB5)は肌に素早く浸透し、水分保持力を高め、肌バリアを強化することで、ゴルフ後の弱った肌を効果的に守ります。

最近では、ラウンド直後にシートマスク、アロエジェル、きゅうりを肌にのせることが、ゴルファーの間で一種の「基本ルール」になっています。赤くなった肌にアロエジェルを厚く塗り、生のきゅうりをのせ、毎日マスクを貼って回復を期待する姿は、ラウンド後の典型的な光景になりました。

しかし、「マスクやジェルで何とか落ち着かせよう」と頼りきる方法は、肌に逆効果となる場合があります。敏感肌では刺激成分が蓄積してトラブルを招き、過度な保湿が毛穴の詰まりや炎症につながることもあります。

貼る時間も重要です。製品ごとの推奨時間(通常15〜20分)を守る必要があり、長く貼ったままだとシートが乾いて、かえって肌の水分を奪うことがあります。とくにラウンド後、冷房の効いた宿泊施設ではシートが早く乾くため、時間の調整が不可欠です。マスクの上にラップを重ねる方法は、水分の蒸発を減らせる一方、肌の熱が逃げず蓄積することがあるため、おすすめしません。

注意したいのは、何枚も続けて使うことです。「1枚がよいなら2枚はもっとよいはず」という考えは危険です。過剰な水分補給は、逆に肌が自ら水分をつくる能力を低下させ、長期的に肌バリアを弱める場合があります。使用中にかゆみ、発疹、ヒリヒリ感があれば、すぐに使用を中止し、ぬるま湯で洗顔してください。

シートマスクにも、肌に合った選び方が必要

ゴルフの環境に特化したスキンケアがあるように、シートマスクにも選び方があります。まず紫外線ダメージからの回復には、ビタミンC、ナイアシンアミド、トレハロースを含むマスクを活用するとよいでしょう。これらは紫外線による酸化ストレスを減らし、肌色を均一にするのに役立ちます。

屋外活動後のクーリング効果を高めたい場合は、使用する30分前にシートマスクを冷蔵庫に入れましょう。顔の熱感を素早く鎮める効果があります。アロエジェルを薄く塗ってからクーリングマスクを使うと、鎮静効果がさらに高まります。

使用前後に知っておくとよいコツもあります。1つ目は事前のクレンジングです。ゴルフ後は、汗、日焼け止め、メイクの残りをしっかり取り除くことが大切です。ミセラーウォーターで1次洗顔をし、ジェルや泡洗顔料で2次洗顔をすると、マスクの有効成分がより吸収されやすくなります。

使用後に残った美容液は顔に十分になじませ、余った分は捨てずに首、腕、手の甲など、紫外線を浴びたほかの部位に塗りましょう。とくにゴルフ中に露出する手の甲は老化が進みやすいため、丁寧なケアが必要です。最後にマスクを外したら軽くたたいてなじませ、美容液→クリームの順に仕上げて潤いを閉じ込めると、効果を長く保てます。

落ち着かないときは受診しましょう

マスクが手間だったり不便だったりする場合は、高機能のホームケア製品を代わりに使ってもよいでしょう。例えば、高分子ベビーコラーゲン美容液、鎮静美容液+保湿マスクの組み合わせ、あるいは保湿・ハリ複合美容液を塗って仕上げるだけでも、肌は穏やかに回復します。毎日マスクを貼ることより、自分の肌に合うルーティンを正しく行うことが大切です。

一方、マスクを使っても赤みが長く続いたり、ヒリヒリ感・ほてり・肌トラブルを繰り返したりする場合は、すでに皮膚の中で炎症反応が始まっている可能性があります。とくに毛細血管が拡張して顔の赤みにつながっている場合、セルフケアだけでは限界があります。その際は、鎮静と肌バリアの回復を助ける皮膚科診療を検討するのが賢明です。必要に応じて、レーザー、鎮静美容液療法、冷却高周波治療などで速やかな回復が可能です。

シートマスクは、肌のための「1枚の応急処方」になり得ます。しかし、ラウンド直後の赤い顔をケアするには、正しい使用時間、成分の選択、自分の肌の状態の理解が先です。マスクを貼る20分は、単なる習慣ではなく、その日の肌を回復させるゴールデンタイム。ゴルファーにとっても、それだけ大切な時間であるべきです。そして、その1枚の裏に隠れた肌のSOSを見逃さないでください。専門医の処方が、回復の速さを決める瞬間となります。

シートマスクに代わる応急鎮静ケア

部分用マスク:顔全体ではなく、とくに赤くなった頬や額だけに使う部分用マスクを活用できます。ハイドロコロイドパッチやスポットパッチを、赤い部分だけに集中的に貼ることも効果的です。

手作りの応急鎮静法:冷蔵した緑茶のティーバッグや薄切りのきゅうりを、赤い部位に5〜10分のせるだけでも即座に落ち着かせる効果を得られます。カモミールのティーバッグを冷やして使うのも効果的です。

物理的な冷却ツール:クーリングローラーなどを冷蔵庫に入れ、マスクの前後に使うと、むくみの軽減や血行促進に役立ちます。とくにフェイスラインと頬骨周辺を中心に、軽くマッサージするように使いましょう。

執筆者

カン・ジョンハ | 執筆者のカン・ジョンハは、江南ソルレイムクリニックの代表院長です。YouTubeチャンネル「ドクターソルレイム」を運営し、15年間の美容皮膚施術のノウハウ、日常で実践できるスキンケア、興味深い肌の話をわかりやすく解説しています。肌の健康に関するさまざまな話題を通じて、ゴルファーの肌をより健やかに、輝かせていきます。

毎経GOLF掲載原文アーカイブ・本文と処方箋の内容を省略せず掲載しています。数値・症例・製品説明は掲載当時の表現です。

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